坐骨神経痛のはじまりは、ある日突然だった

ジムでデッドリフトをする中年男性のイラスト。坐骨神経痛のきっかけとなったトレーニングの様子

僕の坐骨神経痛のはじまりは、本当に突然だった。

昨年11月の中旬頃のことだ。今でもはっきり覚えている。ある日、急にお尻の奥に凝りのようなものが生じた。わたしは筋トレをしていて、以前にもデッドリフトをやり込むとお尻が硬くなり、椅子に座ると違和感を覚えることはあった。だから最初は「いつものやつか」くらいに思っていた。

しかし、今回の違和感は今までとは比べものにならないくらい酷かった。お尻の奥をマッサージしないとどうしようもないくらいの凝り方だったのだ。わたしは普段コワーキングオフィスで働いていて、フレックスタイムの環境だった。だからこそ、仕事中でもどうにもならないお尻の奥の不快感が、たまらなく嫌だった。

その日は特に急ぎの仕事もなかったので、仕事中ではあったが、たまらず通い慣れたジムへ向かった。

ジムでほぐしても、消えなかった違和感

ジムにはお尻をほぐすためのテニスボールのようなボールや、ポールストレッチの道具が置いてある。左のお尻にそれを当てて、ぐりぐりとほぐしてみた。

しかし、いくらほぐしてもお尻の奥の違和感は取れない。

最初は「最近ルーマニアンデッドリフトをやり込んでいたから、きっとお尻が硬くなっているんだろう。しばらくすればおさまるはずだ」と、安易に考えていた。その日はそのまま終わった。

翌日、ハムストリングにピーンと張った痛みが走った

そして日が明けた翌日。お尻の奥の違和感は少し和らいでいた。ところが今度は、ハムストリングとハムストリングの外側が、ピーンと張ったような痛みに変わっていた。

それは自分にとって初めての経験だった。最初は何という症状なのか、自分でもまったくわからなかった。坐骨神経痛自体、この時が初めてだったので、「ハムストリングの筋を伸ばしてしまったのかな」くらいにしか思っていなかった。

左のお尻の奥からハムストリングにかけて坐骨神経痛の違和感が広がる様子を表したイラスト

家に帰ってから、仰向けに寝て両手で左のハムストリングを抱えるようにして伸ばしてみた。しかし、ストレッチをしても張ったような違和感は変わらなかった。

仰向けに寝て両手で左ハムストリングを伸ばすストレッチのイラスト

——これが、これから長く辛い戦いのはじまりだった。

結論から言うと、この時すでにわたしは腰椎ヘルニアL5-S1になっていた。それがわかったのは、2か月後にMRI検査を受けてからのことだ。

坐骨神経痛の原因は、変なストレッチだった?

わたしは筋トレをしていて、特にデッドリフトを頑張っていた。最初は40kgからスタートしたが、1年経つ頃には100kgも上がるようになっていた。

人間、欲が出るもので、重量が上がるようになってくると、さらに高重量を目指してしまう。筋トレをやる人は、みんな同じだと思う。

今思えば、それが仇(あだ)だった。筋トレのYouTubeを見て、「デッドリフトを伸ばすにはルーマニアンデッドリフトがいい」ということを知り、わたしはルーマニアンデッドリフトを頑張るようになった。

ルーマニアンデッドリフトは、通常のデッドリフトと違い、筋肉を伸ばした状態で鍛える種目だ。この「伸ばして鍛える」やり方が、自分の身体には合っていなかったようだ。